2008年2月29日
株式会社エンターブレイン
財団法人デジタルコンテンツ協会
−テレビゲームの新人クリエーターを全国規模で発掘する−
「ゲーム甲子園2007」大賞の発表
新しいゲームソフトの製品化ならびに新人ゲームクリエーターの発掘などを目的に、全国からゲームソフトの斬新なアイディアや作品を募る「ゲーム甲子園2007」は、応募総数が536作品(募集期間:2007年9月1日〜2008年1月4日)にのぼりました。その中から、ゲーム甲子園大賞「メリルくるりんち」(作者:ササコゲ工房)をはじめ、各部門賞が決定し、2月29日に発表・授賞式を行ないました。
「ゲーム甲子園」は、ゲームソフトの高度化やニーズの多様化にともない、ユニークで斬新な企画を見つけ出すことが年々難しくなっているゲーム業界において、可能なかぎり多くの才能を見出し、製品化に道を開くことを目指したプロジェクトです。第5回目となる「ゲーム甲子園2007」は、「平成19年度デジタルコンペティション開催補助事業※」に選定され、株式会社エンターブレイン(代表取締役社長:浜村弘一、本社:東京都千代田区)と財団法人デジタルコンテンツ協会(会長:高島章、事務所:東京都千代田区)が主催し、経済産業省の後援のもと、ゲームメーカー等14社の協力を得て実施いたしました。
募集対象は企画アイディア部門、ゲームプログラム部門、コンセプトシート部門、サウンド部門の4部門で、月単位で応募作品を審査し、優秀作品を決定いたしました。また、受賞作品とは別に、優秀な作品は協力メーカーでそれぞれ製品化を検討しています。
応募総数は536作品にのぼり、幅広い年齢層から多数の優秀なアイディアが寄せられました。そのうち各月で月間賞を受賞した11のノミネート作品の中からあらためてゲーム甲子園大賞および部門賞を選考いたしました。受賞作品は以下の5作品です。
大賞
「メリルくるりんち」/ササコゲ工房
部門賞
- 企画アイディア部門:「ツバメ」 /伊神央人
- ゲームプログラム部門:「ニョロピチボール」 /酒井達也
- コンセプトシート部門:「A4〜魅惑の白い長方形〜」 /五十嵐修
- サウンド部門:「調」 /浦島周平
大賞を受賞した「メリルくるりんち」はプログラム部門の応募作品で、可愛らしい女の子を操作して、アイテムを集めていくワイヤーアクションゲームです。ほのぼのとしたグラフィックとは裏腹に良く練り込まれたマップ構成などが審査員の高い評価を得ました。
エンターブレインおよびデジタルコンテンツ協会では、このような活動を通して、今後もさらにゲーム業界全体の発展に寄与していきたいと考えております。
※財団法人デジタルコンテンツ協会が財団法人日本自転車振興会の補助を受けて行なう事業。デジタルコンテンツ分野における新たな才能の発掘および、事業者間の交流を通じての文化の振興、活性化を目的とする。
「ゲーム甲子園2007」 授賞作品概要
審査員
- 岡田耕始((株)ガイア 代表取締役)
- 川村順一((株)デジタルスケープ エグゼクティブプロデューサー)
- 鈴木理香((株)シング 取締役副社長)
- 薗部博之((株)パリティビット 代表取締役)
- 馬場章(東京大学大学院情報学環 教授 日本デジタルゲーム学会会長)
- 浜村弘一((株)エンターブレイン 代表取締役社長)
- 広井王子((株)レッド・エンタテインメント 取締役会長)
- 水口哲也(キューエンタテインメント(株) 代表取締役CCO)
(敬称略・五十音順)
大賞「メリルくるりんち」/ササコゲ工房(賞金 100万円・賞品 トロフィー)
- 作品内容
- 「メリルくるりんち」は、制限時間内にターゲットをすべて取ると面クリアとなるサイドビューのワイヤーアク ションゲームです。特徴は、何もない空中にワイヤーを固定できる点です。これによって、ワイヤーを使った移動に自由度が増し、慣れてくるとあたかも空中を飛び回るように移動することができます。しかしワイヤーは急激なショックを与えると切れてしまうため、時には慎重に移動することも必要です。最初は少し難しいですが、思いどおりに移動できるようになるとさらに面白くなります。
- 講評
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- 操作がチョット複雑だと思います。でも、ブランコのような物理的な動きが操作していて良い感じ。少女のキャラクターが蔦に掴まりながら揺れる様子は、物語性を感じさせる。また、箱に上がるときの少女のアニメーションが可愛い。(川村)
- ワイヤーの動きが細かく、背景の空と合わせて揺られている感じが気持ち良い魅力のゲームですが、ジャンプ中のワイヤーアクションが難しい気がします。アクション自体はシンプルなので、ニンテンドーDSを使って十字キーとタッチペンで操作できると面白いかな。現在のシンプルさもいいですし、ギミック次第ではいくらでも複雑にできる点も良し。インターフェース周りには、もう少し凝ってほしかった。(鈴木)
- アクションパズルとして、良くできていると思います。ワイヤーアクションをゲームに取り込んだことは、アイディアとして斬新ではないかもしれないが、なによりゲームとして、商品化できるレベルにまでしっかり完成させているところは、高く評価できると思う。(浜村)
部門賞(賞品 盾)
企画アイディア部門「ツバメ」/伊神央人
- 作品内容
- 日常のモノの形は、見る角度、位置によって様々な見え方をする。という、ごくあたりまえな法則をゲームの核としました。主人公である機械のツバメは三次元空間を一瞬だけ二次元化する能力を持ち、街の空を飛びながらターゲットとなる“形”を探します。二次元化したときに、罫線で構成される形がターゲットと合同ならば隠された“時空ピース”が手に入り、これを集めることで失われた世界を再生していきます。又、罫線で分断することで敵キャラクターを倒す等、空間を飛ぶ快感と空間を切る快感をMIXした、スカッとするゲームに仕上げました。
- 講評
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- アイディアは斬新だが、3Dで戦いながらピースを探すのはかなり難しそう。もうちょっとシンプルにして、3Dが2D化するときにいろいろな形に見えるという点をもっと強調した方がよかったのではないか。しかし今回の作品の中では一番可能性を感じるし、内容が盛りだくさんで遊んでみたいと思わせる。(薗部)
- ゲーム甲子園としては、まさに評価に値するようなゲーム企画書。プレゼンテーション能力が高いし絵もうまい。(水口)
ゲームプログラム部門「ニョロピチボール」/酒井達也
- 作品内容
- このゲームは、ヘビみたいなキャラクター「ニョロピチ」を操作して、ボールを的に当てるゴルフ風ゲームです。マウスポインタでニョロピチを移動。マウスの左ボタンで体を振り、ボールを打つことができます。マウスだけの簡単な操作ながら、ニョロピチのリアルな動きと、クネクネ動くその体でボールを打つ不思議な感触を楽しめます。ボールをうまく打てるように練習して、目指せ、ハイスコア!
- 講評
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- プレイし始めは操作しにくかったが、ひとによっては気持ちが悪いと感じるかもしれない”ミミズを触っているとき”のような動きの面白さに夢中になっているうちに、だんだん操作を覚える、という仕掛けはユニークで秀逸な感じ。このキャラ+動きの操作感は、様々なゲームのバリエーションに展開できそうです。(川村)
- ゲーム自体は単純だが、ボールの方向を確定させるまでに時間がかかる。気が短いプレイヤーをどうやって引き付けるかがポイントになるだろう。操作に慣れるまでの間、ボール打ちとは違うタスクを考えてみてはどうか?(馬場)
コンセプトシート部門「A4〜魅惑の白い長方形〜」/五十嵐修
- 作品内容
- 『A4用紙』で何かする!これが、このゲームの全てです。プリント、書類、回覧板、チラシ…学生から社会人、主婦にいたるまで社会生活に『A4用紙』は欠かせないものとなっています。しかし、時に人を悩ませるのもこの『A4用紙』の性。大量の案内文を封筒に詰める、プリンターに詰まる、夏休みの宿題など、人々を悩ませるシチュエーションがたっぷり。それをニンテンドーDSで再現し、さらに『A4用紙』1枚で表現したのがこの作品です。
- 講評
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- 大変に身近なモノをテーマに持ってきたところは面白いと思います。しかし、ミニゲームの集まりという事で、ゲーム数で勝負となるとすでにあるゲームの種類以外でこのテーマでは限界があると思います。(岡田)
- 笑えた。まさに企画脳だと思います。これはアイディアです。ここから、ゲームデザインに落とし込むのは大変だと思いますが、企画書としては、大変面白い。(広井)
サウンド部門「調」/浦島周平
- 楽曲の世界観
- 物語の鍵となるのは少年の頭に浮かんできた一本の旋律。オカリナで奏でられるその旋律が、彼の運命を紡いでいく。さまざまな思いをこめて奏でられたその旋律が、少年を取り巻く世界を変え、唯一の家族である父の行方さえもわからなくさせる。周囲に広がる黒々とした無数の木々、歩いているだけで襲いかかってくる獣。とても安全とはいえない世界を、少年は歩く。何故こんなことになったのか。オカリナがいけないのか。旋律がいけないのか……少年は自問する。しかし、この危険な世界で少年に奇跡をもたらすのもまた、その旋律だった。
- 講評
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- 「癒し系」とも言えるメインテーマの旋律がストーリーをよく表現している。「森」と「オカリナ」に象徴されるゲームイメージが浮かび上がってくる。少年の感情の機微をサウンドでどのように表現するのか、その部分を聞きたい。(馬場)
- 世界観を感じることができました。オカリナの悲しい調べ、不思議な音色は、確かに、心にしみいるものがありました。もっとほかのテーマのものも聞いてみたい。クリエーターのことをもっと知ってみたいという気持ちになりました。(浜村)
『ゲーム甲子園2007』開催概要
- 主催
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株式会社エンターブレイン
財団法人デジタルコンテンツ協会
- 後援
- 経済産業省
- 協賛
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株式会社アトラス
株式会社スパイク
テクモ株式会社
株式会社バンダイナムコゲームス
バンダイネットワークス株式会社
株式会社バンプレスト
株式会社フロム・ソフトウェア
株式会社マーベラスエンターテイメント
株式会社アルファ・ユニット
株式会社シグナルトーク
ブロスタTV合同会社
学校法人河合塾学園 トライデントコンピュータ専門学校
学校法人新潟総合学院 日本アニメ・マンガ専門学校
デジタルハリウッド大学・大学院
- 運営
- ゲーム甲子園実行委員会



